むし歯、歯周病治療に対する当院の考え方

こんにちは!武蔵小杉(法政大学グラウンド近く)にあるむさし歯科医院の院長の西村美奈です。

緊急事態宣言は明けましたが、まだまだ予断を許さない状況は続きそうです。
一刻も早く、完全に終息に向かっていってくれることを願います。

また、このような状況の中でも、地域の皆様の口腔内をお守りさせていただいていること、
心より感謝申し上げます。

 

今回は、これまでに当院にいらっしゃり、我々の言葉足らずから、
患者様に誤解を与えてしまい、ご叱責をいただいたことに対し、
当院の治療に対する考え方をまとめさせて頂きたいと思います。

このようにご叱責いただけること、心より感謝いたします。
日々の診療に活かしてまいります。

よく、患者様からの声としましては、

「忙しくて歯医者に来る時間がないので、すぐに詰めてくれないんですか?」

「お口の掃除になんでそんなに時間をかけるの?」

「歯石はいつも1回で取ってもらっていたのに、もっと簡単にできるはずでしょ?」

 

このようなお声をいただきます。

そして、そのお気持ちはとても良くわかります。

 

そこで、今回はどうして歯科治療、特にむし歯治療中に歯周病のお話をさせて頂くかをお伝えさせていただきたいと思います。

 

私たちはお口のお悩みに関する「ヒーロー」になりたいと思っています。
恐ろしい怪獣が出現した時に、やっつけてくれるあの「ヒーロー」です。
これは何も冗談ではありません。
歯学部に通い、そして歯科医師になり、学べば学ぶほど、切にそう思う気持ちは強くなっております。

 

例えば、皆さんが住んでおられる街に怪獣が暴れていたとします。どんどん建物を壊していってしまいます。

これは危ないな、大変な事態だ、とまずは防衛軍のような組織が怪獣にミサイルを撃ち込んで応戦しますが、あまり効き目がありません。

「これは困ったぞ、もう終わりだ!」というときに、「ヒーロー」が現れてくれます。

 

皆さんはきっとこう思うことでしょう。

「やった!!われらのヒーローが怪獣をやっつけてくれる!助かった!!」

 

しかし、ヒーローは怪獣そっちのけで、倒れた建物を一生懸命立て直し始めました。

 

「おい!怪獣をやっつけてくれるんじゃないのか?」

 

怪獣は引き続き建物を破壊し続けています。

 

こんなヒーローは皆さんがっかりだと思います。

 

歯医者でも同じことが言えるのです。そして、いまなおそのような歯医者さんは多いのではないでしょうか。

 

街(お口の中)で怪獣(ばい菌)が暴れており、どんどんと建物(歯や歯茎)を壊していきます。それがむし歯や歯周病になります。原因はどちらも「菌」になります。

最初に防衛軍(自己防衛とお口の免疫)が怪獣に対抗しますが、破壊が進んでしまうと効果はありません。
そこにヒーロー(歯科医師、歯科衛生士)が現れるのです。

私たちはもちろん建物(歯や歯茎)も守っていきます。

しかし、その原因となる怪獣(虫歯菌や歯周病菌)を倒さないことには、立て直した建物をどんどんと壊していってしまうのです。

 

何が言いたいかというと、ばい菌のコントロールを放置して、むし歯の治療を進めていくのは、前述のヒーローと同じことになります。

 

「もし、私たちが怪獣に立ち向かう勇気のあるヒーローになれたとしても、怪獣が強い時は一回の攻撃でパパっとやっつけられないこともあります。

それだけ、私たちの街にいる怪獣(お口の中のばい菌)は強くてしつこいのです。」

 

当院では、患者様には今残っている歯はずっと残していただきたいと思います。
そのために、時には厳しくお伝えしないといけないときもあるかもしれません。
日々の診療の中で、そのことを懇切丁寧にご説明できていないかもしれませんが、
患者様からのお声をいただくことで、やはり伝え続ける必要があることを痛感しております。

当院の使命は、地域の皆様が、「将来にわたりご本人の歯で、おいしくご飯を食べて頂ける」ことです。
何かお口のことで、ご不安な事、ご不明な事、お悩みがあればご教示ください。

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